医療や介護などの現場では、多くの専門職が「チーム」として協働することが求められています。しかし、人間の「思考スキーム」(考え方の枠組み)の差が、時にコミュニケーションのギャップを引き起こし、危険につながることがあります。
「思考スキームに基づいた多職種連携の危険予知研修」は、以下の4つの能力を向上させ、多職種の効果的なコミュニケーションを促します。
1.自己の思考スキームを把握する
2.他者の思考スキームを理解する
3.思考スキームの違いから生まれる危険を予知する
4.危険の解消方法を探索する
本研修の修了者には、多職種連携危険予知管理者資格認定協議会の認定する修了証を発行します。
本研修では、ケアの現場で実際に起こり得る出来事を題材にした動画を使用します。動画内の場面に自身が直面したらどうするか考え、ワークシートに整理して他者と比較することによって、行動の背景にある思考スキームの差に気付くことができます。
「リスクマネジメントと危険予知の違い」「危険予知トレーニングの歴史と意義」「多職種連携ならではの危険」など、これからの医療・介護の現場で必須となる知識を基礎から丁寧に解説します。
今回は、指導者の養成を視野に入れたプログラムとして、各施設で危険予知のトレーニングを実践する際のポイントについてもレクチャーします。各組織で危険予知トレーニングを導入する際の注意点や、トレーニングの効果を最大にするための指導法を、豊富な実践結果に基づいて解説します。
研修後には質疑応答など講師と懇談するコーヒーブレイクを用意しております。
09:30 - 10:00 | 受付 | |
---|---|---|
10:00 - 10:20 |
ごあいさつ・研修の説明 参加者のみなさまへのごあいさつ、簡単な参加者紹介、研修スケジュールの説明などを行います。 ・ごあいさつ |
|
10:30 - 12:00 |
レクチャー(1)医療・介護に特化した多職種連携の危険予知とは 思考スキームに基づいた、多職種連携の危険予知とは何か。多職種が連携する現場でのコミュニケーション技法と危険の除去について基礎からレクチャーします。 ・多職種連携とは |
|
12:00 - 13:00 | 昼食休憩・個別の質問受付 | |
13:00 - 14:30 |
動画視聴・個人ワーク 動画を視聴して、ワークシートを使った個人ワークを行います。本研修で学ぶ思考スキームに基づいた多職種連携危険予知の基礎を身につけます。 ・動画視聴 |
|
グループワーク グループに分かれて、各自の思考スキームを基にしたグループワークを行います。 |
||
発表/フィードバック ・各グループの発表 |
||
14:40 - 15:40 |
レクチャー(2)導入に向けて ・多職種連携の思考スキーム |
|
15:40 - 16:00 |
修了式・講評 ・本日の多職種連携危険予知活動の全体講評 |
|
16:00 - 16:30 | コーヒーブレイク(自由参加) |
佐々木由惠(ささきよしえ)
日本社会事業大学社会福祉学部福祉援助学科教授
日本女子大学大学院人間生活学研究科博士後期課程修了
看護師・助産師・社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員
臨床の看護師、助産師を経て、看護師や社会福祉リーダー人材の養成、ケアに関する数々の研究に従事。介護保険施行後、訪問介護サービス、グループホーム、デイサービス等の事業所を創業、経営者として理論を実践している。
神山資将(かみやまもとゆき)
一般社団法人知識環境研究会研究員
国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科博士前期課程修了。修士(知識科学)
慶應義塾環境情報学部を経て、国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科博士前期課程修了。修士(知識科学)専門:高等教育論、科学技術政策、知識論、医療サービス科学、多職種連携論。所属学会:研究・技術計画学会、産学連携学会、情報メディア学会、日本介護福祉学会、日本医療マネジメント学会、日本保健医療福祉連携教育学会、日本予防医学リスクマネージメント学会